アイヌ民族復権に取り組む 畠山さん追い記録映画に
(写真入り記事→Googleドキュメントにリンク/8.94MB)
藤本監督 来年1年、紋別で撮影
(2011/11/2 北海道新聞)
【紋別】十勝管内新得町の映画監督藤本幸久さん(56)が道アイヌ協会紋別支部長で民族の権利回復運動に取り組む畠山敏さん(68)を追ったドキュメンタリー映画の撮影を始めた。来年1年間は紋別に滞在して畠山さんに密着する。アイヌ民族は「道内に移り住んでから意識してきた大きなテーマ」と語り、決意を示している。(竹中達哉)
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藤本さんは三重県四日市市生まれで早大卒業後、東京でドキュメンタリー映画の制作に携わった。1995年に新得に移住。米軍基地問題などを取り上げ、戦争と平和について問題提起をしている。
藤本さんは権利回復運動について「民族が虐げられた歴史を痛みを伴う感覚で見てきた。ずっと向き合いたかった問題」と述べる。
紋別市元紋別に建設中の産廃施設をめぐり、建設反対派の住民らが9月下旬に札幌で開いた決起集会に参加。「建設地はアイヌ民族の聖地」と訴える畠山さんの主張に聞き入り、質疑応答の時間に「産廃問題を含めて、アイヌ民族の活動を撮りたい」と公言した。
10月上旬に紋別を訪れ、早速、畠山さんと産廃施設の建設地に赴き、カメラを回した。
畠山さんはアイヌ民族伝統の捕鯨法の復活や藻別川のサケ・マス資源管理権の獲得を国や道に求めている。映画制作については「なかなか口にする機会がない自らの思いを形にしてもらえるのがありがたい」と歓迎する。
藤本さんは来年、撮影スタッフと紋別入りし、撮影を本格化する。映画公開は再来年以降を予定。「四季を通した命の営みと産廃問題の行く末をじっくり見ていきたい」と話している。
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