昨年3月、
モベツ川の支流域に建設中の産業廃棄物最終処分場をめぐり、
道公害審査会へ調停を申請しました。
9日、第6回目の会合が行われ、
道アイヌ協会紋別支部は、
処分場の運営会社リテックと公害防止協定を結びました。
10日に報道された
各新聞記事をご紹介します。
〇2012年3月10日付各社朝刊
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(PDFファイル)
《新聞記事より、一部抜粋》
北海道新聞(2012年3月10日朝刊、総合)
「紋別市の藻別川支流域に建設中の産業廃棄物最終処分場をめぐり、
道アイヌ協会紋別支部は9日、
処分場の運営会社リテック(紋別)と公害防止協定を結んだ。
同支部が下流で伝統儀式のためにサケを捕獲していることを踏まえ、
①同支部の関係者が処理場の敷地内に立ち入って水質などを調査・測定できる
②定期的に同社から水質調査の結果報告を受ける
などが柱となっている。」
「アイヌ民族の権利問題に詳しい小野有五・北大名誉教授は
『アイヌ民族団体が公害防止協定を締結するのは全国で初めてではないか。
先住権が認められていくための重要な一歩となった』と評価している。」
朝日新聞(2012年3月10日朝刊、道内)
「業者は同種の協定を紋別市や漁協と結んでいるが、
新たに地元アイヌ民族の代表者を当事者として締結した。
畠山氏はモベツ川で民族的伝統漁法の復活を目指しており、
協定では彼らのサケ・マス漁を『文化の保存・伝承』と位置づけた」
「建設計画そのものに反対してきた畠山氏は
『建設が止められておらず、先住権や環境権の明記もなく残念だが、
一歩前進だ』と評価。今後は『放射性の震災がれきなどの
有害廃棄物が持ち込まれないよう監視する』と述べた。
ダム建設や森林伐採、河川改修などの開発行為に対し、
『この協定が各地のアイヌが環境を守るために
異議を申し立てるバネになってほしい』と期待した。」
毎日新聞(2012年3月10日朝刊、道内)
「協定には『アイヌ文化の保存、伝承に関する
サケ・マス特別採捕に生じる悪影響を未然に防止する』と明記。
支部側が処分場内の立ち入り調査を求めた場合、
リテック側は『同意・協力する』とした」
読売新聞(2012年3月10日朝刊、道内)
「同社(リテック)は紋別市や紋別漁協とは既に協定書を交わしている。
畠山氏は『100%納得しているわけではないが、
協定書の当事者と認めてくれたことは感謝したい』と話した」