さっぽろ自由学校「遊」からの連続講座のご案内です。
◆5/31(火)開講◆
「サケと私たち ~アイヌ民族の歴史と権利を手がかりに~ 」
北海道を代表する魚といえば、やはりサケ。
サケはアイヌ語で「神の魚」あるいは「主食」を意味するアイヌ民族の生活にとって
非常に重要な生き 物でした。
一方、現在、サケの需要は増えていますが、日本のサケは増殖事業によるもの。
また、チリ産の輸入養殖サケの消費も増えています。
この講座では、北海道におけるサケとアイヌ民族、
そして生態系との関わりについて学ぶことで、アイヌの先住権や
持続可能な漁業のあり方について考えてい きたいと思います。
●5月31日(火)開講 全6回 18:30~20:30(6/18および9/25は別)
●会場 さっぽろ自由学校「遊」(9/25のみ別会場)
●受講料 一般6,000円 会員・学生4,800円
①5月31日(火)
「サケとアイヌ・エコシステム」
●瀬川 拓郎(せがわ たくろう)
旭川市博物科学館副館長
サケが食生活の中心であったアイヌの暮らしは10世紀以降に成立した新しい生
活スタイルであり、社会の劇的な変革の一つの局面を示している。サ ケからア
イヌの歴史を振り返る。
②6月18日(土)13:00~15:00
「アイヌ民族とサケの漁業権」
●熊本 一規(くまもと かずき)
明治学院大学教員。著書に『海はだれのものか―埋立・ダム・原発と漁業
権』(日本評論社)等。
アイヌ民族が主食としていたサケ。現代において、アイヌ民族のサケ採取を復
権させることは可能か否かを検討する。共有財産裁判についても、あわ せて検
討する。
③6月28日(火)
「明治期におけるサケ漁規制とアイヌ民族」
●山田 伸一(やまだ しんいち)
歴史研究者(北海道開拓記念館に勤務)
明治に入ると、サケを有用な資源と見た開拓使などの官庁が、道内の河川でサ
ケ漁を規制、禁止しました。そこでアイヌ民族にどんな影響があったの か、文
書資料から考えます。
④7月26日(火)
「サケは海からの贈り物 ~サケによる生態系サービス~」
●帰山 雅秀(かえりやま まさひで)
北海道大学大学院水産科学研究院教授
サケは母川へ産卵回帰することにより,河畔林生態系の生物多様性を高め,森
を育てます。サケは生態系サービス(生物多様性,物質循環,食糧およ び文
化)に貢献しています。
⑤8月30日(火)
「サケの社会学 ~生産・流通・消費~」
●ヘザー・スワンソン
カリフォルニア大学サンタクルーズ校講師・文化人類学
サケという魚は一方でとてもローカルで、生まれた小川と強い繋がりがありま
す。しかし、一方でサケは太平洋を回りアラスカまで行く、とてもコス モポリ
タンな魚です。現在のサケの生産や流通はサケ自体に似ています。この講座で、
どうやってローカルな要因と国際的な要因と一緒にサケの生産や 流通を形成す
るか考えます。
⑥9月25日(日) 11:00~15:00 *別会場を予定
「サケを使ったアイヌの料理と文化」
●野本 久栄(のもと ひさえ)
千歳アイヌ文化伝承保存会 副会長
●野本 敏江(のもと としえ)
北海道アイヌ協会千歳支部 副支部長
アイヌ民族の生活にとって、サケはなくてなならないものでした。シリーズの
最終回は、サケを使ったアイヌ料理を教わりながら皆でつくって食べる と共
に、サケとアイヌ文化との関わりについてお話をうかがいます。(食材費が別途
必要となります)
<番外編> 9月4日(日)*予定
千歳のアシリチェップ・ノミに参加しよう
アシリチェップ・ノミ(新しいサケを迎える儀式)は、アイヌ民族にとって重
要な儀式であり、アイヌ文化復興を象徴するイベントでもあります。千 歳市蘭
越にて開催される千歳のアシリチェップ・ノミに皆で参加してみましょう。
◆お申込・お問合せ
-- NPO法人さっぽろ自由学校「遊」
札幌市中央区南1条西5丁目愛生舘ビル2F
TEL.011-252-6752 FAX.011-252-6751
http://sapporoyu.org/
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