紋別の産廃処分場計画に関する主な記事を集めました。
(2010年3月分)
◆産廃施設問題、国連で報告へ~アイヌ協会紋別支部、市民外交センターの協力で
(北海民友新聞 2010/3/17)
(株)リテック(佐藤信也社長)が元紋別豊丘地区に建設を予定している産業廃棄物処分施設を巡り、建設に反対している住民グループの活動が活発化している。このうち北海道アイヌ協会紋別支部(畠山敏支部長)は、先月18日に提出した意見書に対する市側の対応は「先住民族の権利を一顧だにしない人権無視の行為」だとして、16日、宮川良一紋別市長と坂豊實紋別市公害対策審議会長宛てに抗議文を提出。さらに東京に本部を置くNGO市民外交センターの協力を得て、4月に米国ニューヨークで開かれる国際連盟の先住民族問題常設フォーラムでこの事例を発表する構えを見せている。施設設置は道の許認可によるため直接的な関与は無いものの、市内産業振興のため推進的な立場をとっている紋別市は、慎重な対応を求められることになりそうだ。
この産廃施設計画に対しては、住民有志の会(鈴木善吉代表)、同支部など3団体などが反対意見を表明。最近では1月31日に市とリテック主催による住民説明会が開かれたが、結論は出ず双方の意見は平行線のまま終了。住民側の要望を受けて2月26日開催の紋別市公害対策審議会は、昨年11月に協定内容を答申し12月22日に市・リテック間で締結済みの「公害防止協定」について再審議したが、「審議会の答申に影響していない」と結論付け、各団体から提出されていた意見書等に対しても、設置許認可権等が無いことから「当審議会で答えることができない」としたことから、住民側は反発を強めている。
特にアイヌ協会紋別支部では、藻別川について「国と道に対して鮭鱒などの資源管理権を返していただけるよう要請活動中」であり「川全体の自然を守りながら、アイヌの子も和人の子も一緒に自然につつまれて遊べるような聖域を作りたいという構想も準備中」であることから、国連自由権規約委員会が08年11月に日本政府に勧告したアイヌ民族の土地権と、07年9月に国連総会で採択された先住民族の権利に関する国連宣言第29条(環境に関する権利)の遵守を強く求めている。
同支部では、アイヌ民族の権利に関わる要望を含め住民側の意見の全てが同審議会の審議の対象外となったことなどについて、4月19日の国連フォーラムで具体的な事例として公表する計画。畠山支部長は「人権無視の対応は国際的に恥ずべき事。紋別市には、国連宣言の持つ重大な国際常識を学び、履行されることを望む」と要望。同支部後援会代表で、住民有志の会事務局の鷲頭幹夫さんも「先住民族に関する国連宣言は日本も批准しているが、地方自治体まで伝わっておらずアイヌの無視が続けられている。外交センターも、アイヌ伝統行事を行う藻別川上流への産廃施設建設は人権と土地権に抵触するとの見解を示している。市にはしっかりと受け止め、然るべき対応を取ってもらいたい」と話している。
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◆お知らせ◆
9/26 緊急集会「母なるモベツ川を汚さないで」
紋別における産廃処分場建設の問題点
~アイヌ民族の権利と生態系保全~
■ と き 2010年9月26日(日)13:30 ~
■ ところ 札幌市教育文化会館 3F 301研修室
詳しくは9/19付けの当ブログ記事をご参照ください。
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